Ossan's Oblige ~オッサンズ・オブリージュ~

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

「歴史の教養を最大効率で習得する方法」⇦阿刀田 高の小説がベスト

いきなりですが、「アイヤー、ヨッ!!!」


なにやら津軽節の掛け声のようですが、聖書の重要テーマを記憶できるワードなんですね。

こんな要領で、効率よく「歴史の教養」を学びたい方に、うってつけの著者を紹介します。


「歴史の教養」は国際政治・経済の基礎となる条件です。

したがって、「外国人と関わる仕事をしたい」、「海外旅行を通して得ることのできる学びを増やしたい」といった人はいつか必ず通る道となるでしょう。

国際人材を目指す上で避けては通れない道なので、本記事で紹介する著者を活用して、最短で習得することをお勧めします。


第1章 : 阿刀田 高(あとうだ たかし)氏の著書は教養本として最適

阿刀田 高って誰?

阿刀田 高さんは、1935年生まれの作家、小説家です。

早稲田大・学第一文学部フランス文学科を卒業した後、国立国会図書館の司書時代に作家デビュー。

独立後は、古今東西の文学に対する深い造詣を生かして、ブラックユーモア、ミステリー、歴史など幅広い領域で活躍します。

40代半ばに差し掛かる1980年代ごろから歴史関係の著書が増え、世界の古典を軽妙に解説する本を出版しています。

  • 『ギリシャ神話を知っていますか』(1981年)
  • 『旧約聖書を知っていますか』(1991年)
  • 『新約聖書を知っていますか』(1993年)
  • 『コーランを知っていますか』(2003年)
  • 『源氏物語を知っていますか』(2013年)

古今東西に伝わる古典の入門書のスタイルであり、1冊で古典の世界観と背景を概観できるような構成になっています。

阿刀田 高氏の文章は、読みながら爆笑するほど面白い→面白いと定着しやすい

まず冒頭の「アイヤー、ヨッ」の種明かしをしましょう。

これは、『旧約聖書を知っていますか』の冒頭に登場する文句です。

  • ア → アブラハム
  • イ → イサク
  • ヤ → ヤコブ
  • ヨ → ヨセフ

この4人は、聖書の冒頭「創世記」に登場する中心人物です。

「ア、イ、ヤ、ヨ」の順で、ユダヤ人の祖系統である「アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフ」に対応しており、それを津軽節風のリズムに託して提起したわけです。

やや突飛ながらも印象的ですよね?

こんな風に聖書の重要部分にセンセーショナルな解説が与えられ、事件が後世の歴史に及ぼした意義、史実と符号する点などが解説されていきます。

この時代の人たちは実に多産であり、複雑な相続関係などが入り混じって大変なのですが、実に分かりやすく整理されています。

「出エジプト記」に登場するモーセがかざした杖によって海が割れるシーンなどは、言葉と一緒に脳裏に刻まれるレベルで、これは一度読めば理解していただけると思います。


また、正直、『ギリシャ神話を知っていますか』を読んだ感想は「パッとしない」だったのですが、『旧約聖書を知っていますか』、『新約聖書を知っていますか』と出版の時期が新しくなるごとに作品の面白さ・充実度が目に見えて改善されています。

『コーランを知っていますか』、『源氏物語を知っていますか』はまだ手つけずですが、おそらく世界の古典を読み解いた人物ならではの巧緻を尽くした解説が施されているでしょう。

この辺りは、「教養本」と銘打たれた「教科書的な入門書」には真似ができない次元の説明となっているはずです。


阿刀田 高氏は社会的に認められた実力者


また阿刀田 高という作家の果たした貢献は、世に認められています。

日本推理作家協会賞、直木賞、吉川英治文学賞などを受賞し、天皇閣下から紫綬褒章を授与されるほど社会から認められた作家です。

2007年〜2011年まで、過去に「島崎藤村」「志賀直哉」「川端康成」といった大物が会長を務めた日本ペンクラブ会長を担ったことも、日本屈指の文化人であることを裏付けています。

聖書などの古典を理解すれば、世界的な名作、外国文化などの裏にある背景などが理解できるようになります。

しかしながら、その難解さが古典のとっつきにくさなのですが、「読んだだけで印象に残り続ける」阿刀田氏の著書は、古典理解の「入り口」として選ぶ本としては日本最高レベルと判断しても問題ないと思います。


第2章 : 読書よりも簡単に「歴史の教養」を定着させたい人へ


「教養は身に付けたいけど、文章を読むような時間がないよ。」


そんな人に向けて、活字以外の方法で、直感的に歴史を学ぶ方法を教えます。

ゲームで「歴史の教養」が学べるって知ってましたか?


上記のような人にオススメなのが「ゲームで歴史を学ぶ」方法です。

近年ではスマホアプリが活況を呈していますが、スマホアプリはとっつきやすい反面、作品がフィクション化しやすい欠点があります。

製作元に信頼が置けないからです。

また大手ゲームメーカーも、近年は出資者の意図が巧妙に入り込み、シリーズの純粋性が失われつつあります。

したがって、少し古めの作品からお宝を掘り出さなくてはなりません。

そのお宝が「光栄」の歴史三部作です。


ゲームにのめり込む感覚で歴史を学べたら素晴らしくないですか?


ゲームにハマったことは誰しもあると思います。

「ゲームに費やすあのエネルギーを、仕事などの生産的な方面で発揮できたら」


そうした考えを持った経験も同様にあるでしょう。

その理想を実現させてくれるのが、初期の光栄のゲームなのです。

いずれも1980年代〜90年代の古い作品ですが、掘り起こして画面に映せば、今でも十分に楽しめる品質です。

しかも、純粋に作品を追求していたこの頃の「光栄」は、歴史に対するフィクション性がかなり低めに設定されています。

遊ぶだけで題材となった時代の世界観が頭に入ってきます。

まさに、ポケモンやパワプロを極める感覚で、歴史が頭に入ってくるのです。

パワプロに手を付けると、プロ野球選手の年度別成績などを暗記するループにはまりますが、光栄のゲームにハマれば「世界史のプロ」を目指せるでしょう。

そのくらいオススメです。


光栄シリーズの三部作が超おすすめ

「光栄」の作品には、「歴史三部作」と呼ばれる名作が存在します。

  • 『信長の野望シリーズ』
  • 『蒼き狼と白き牝鹿シリーズ』
  • 『三國志シリーズ』

『信長の野望シリーズ』、『三國志シリーズ』がそれぞれ日本と中国の地域的な作品である一方、ジンギス・カンをモチーフにした『蒼き狼と白き牝鹿シリーズ』の世界観はユーラシア大陸を包摂します。

つまり、プレーするだけで12~15世紀あたりの知識が遊ぶように脳裏に刻まれていきます。

国の情報、軍隊の技術水準などもほぼ忠実に再現されており、十分信頼できるレベルです。

『蒼き狼と白き牝鹿シリーズ』は、他2シリーズと違って、既に忘れ去られている感がありますが、掘り起こせば十分遊べる上、有益性という面ではシリーズ随一です。


是非是非、旧作の中に忘れ去られた名作を今一度掘り起こして遊んでみてください。

阿刀田 高氏の著書と併せて、「歴史の教養」を積む上で効果的な、オススメの方法です。