オッサンズ・オブリージュ

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

電気自動車とプラチナ価格暴落の予兆

と書くとセンセーショナルに見えますね。

しかし、今後確実に進む電気自動車化の流れは、プラチナ価格にマイナス圧力をかけるでしょう。


1 地球規模の温暖化現象

現在、自然災害の頻発などを受け、世界的にエコ意識が高まりつつあります。

日本では、大地震の頻発や降雨量の増加など、近年目に見えて自然災害が深刻化しつつあります。

アメリカでも、ハリケーンの頻発、南部アリゾナ州での気温50度を超える猛暑など、

異常気象が各地で見られ、猛暑の影響で大停電が発生するなど、産業界としても無視できない状況になっています。

こうした中、世界は、環境問題の解決に向けて、各国で取り組みを進めています。

その対策の一つが自動車産業の見直しです。

ガソリン車が撒き散らす排気ガスが、世界人口の増大にあわせて、許容範囲を超え始めているのです。

特にインドなどの巨大人口国では、利用人口の多さに加え、浄化作用に難のある中古品が整備されることなく使用されているため、その汚染は深刻です。

インドのニューデリーでの1日の滞在は、喫煙10本分に相当するとされます。

2 地球を襲う温暖化への各国政府の対策
こうした中、大気汚染の深刻なインドが、2030年までにガソリン車、ディーゼル車の販売を中止する規制を発表しました。

世界最大の自動車市場となった中国でも、政府が18年にも環境規制を導入し、自動車メーカーに一定台数の電気自動車の生産を義務付ける方針を表明しています。

こうした動きは途上国でだけでなく先進国にも見られ、

フランス、イギリスをはじめ、欧州各国でも、2040年までにガソリン車の販売を終了する方針が発表されています。


こうした各国政府の規制が、電気自動車の普及を後押しすることは間違いありません。そして同時に、汚染度の高いガソリン車の衰退を導く事も確実です。

すでに各国メーカーも電気自動車の開発を進めており、

スウェーデンの大手自動車メーカーボルボは、2019年までに販売する全車種を電気自動車に転換する計画を発表しています。


環境汚染は、日本でも国が工業国化(先進国化)していく過程で起きた現象です。

しかし、当時の日本の人口は1億にも達していませんでした。

しかし現在の新興国では、10億人規模の人口大国が一気に工業化することで、排ガスや温室効果ガスが環境に与える影響が甚大なものになっています。

アメリカのアリゾナでは、気温50度越えの猛暑が頻発しています。これが世界に広まった場合、人類は陸上には住めなくなります。

そうなる前に対策を打つ必要があるのです。

電気自動車の普及は、人類の未来を賭けた改革といっても過言ではないはずです。


3 プラチナ価格の今後

電気自動車の普及は、プラチナ価格をおし下げるでしょう。

これまで、プラチナ価格は、自動車需要に大きく牽引されてきました。

なぜなら、車内の排ガスの無毒化のために、プラチナを使った触媒が必要だったためです。


しかし、新興の電気自動車は、そもそも排ガスを出さないため、無毒化の作業は不要です。

電気自動車では、電気でモーターを回転させて。回転力を動力とするため、

ガソリン車のように燃焼を起こす必要がありません。つまり、有害物質が発生しないのです。

この仕様がもたらすのは、ガソリン車時代に車体のクリーン化を務めた、触媒のリストラです。

同時に、触媒の材料であるプラチナ需要は低下を余儀なくされます。


そのため、電気自動車の普及は、プラチナ需要の減退を伴わざるをえません。

プラチナ需要のうち、その40%以上は、自動車の触媒需要だとされます。

一方、投資需要はわずか7%に過ぎません。

もし、電気自動車への代替が進めば、半数近くを占めるプラチナの需要が空洞化します。

需要の40%以上が消えれば、わずか7%程度に過ぎない投資需要で支えようにも無理がありますよね。

これまでのプラチナ価格を支えていた自動車需要がごっそり抜ければ、プラチナ価格は暴落せざるをえません。


とはいえ、繰り返し申し上げる通り、プラチナの希少性は金を超えます。産業的にも優れた特性を持っています。

そして貴金属ゆえ、債権のような0価値化の恐れもない。

したがって、下落すれば間違いなくプロによる買い占めが起こりますし、一時的に自動車需要を失っても、

新しい産業需要を見つける事は間違いありません。(ガソリン車の触媒需要と同等を探すのは難しそうだが)

したがって、今後プラチナ価格の暴落が起きた際は、買い占めておいて損はないと思います。(ただし長期保有が前提)