オッサンズ・オブリージュ

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

埋蔵量と需要から見た金、銀、プラチナの評価

現在、私が注目しているのが現物投資です。

代表的な現物資産といえば、金、原油、プラチナ、銀などを挙げることができます。

特徴は、それ自体が需要を持つため、株式などの債権とは違い、絶対に価値がなくならないこと。


またトランプ大統領が登場してから株高の勢いが強い昨今ですが、

有史以来、弾けなかったバブルは存在しません。それは、これからも同じでしょう。

したがって、現在の株式投資熱もいつかは冷めると見なすべきです。

その際に、暴落が起きてから動き始める投資家に混ざってはいけません。先んじて資産を逃避させておく必要があります。

そうであれば、金・銀・プラチナを見逃すことはできないでしょう。

では、長期的な逃避先として最もふさわしい現物資産とは何か?

今回は、それぞれの存在量と需要という側面から考えてみました。
(現物資産としては、原油穀物もありますが、原油は量が膨大で突然の増産など不確定要因があまりにも多いため除外。
穀物等は、投資家資金の流入が小さく値動きも小さいため除外)





まず概説として、金・銀・プラチナを「地球上の存在量」で並べると
プラチナ < 金 <<<<(超えられない壁)< 銀となります。
また3つの貴金属を「需要でおおまかに」分類分けすると
工業向け) プラチナ 銀
非工業向け) 金

と分けることができます。
やはり、現在の狙い目は金だという結論に落ち着きました。

では詳しく見てまいりましょう。

[資源埋蔵量から]
絶対価値を保証する資産といえば、今日の我々は金をイメージしますが、かつては銀がその地位にありました。

大航海時代の決済代金も銀で支払われることが多く、欧米向けの輸出が相次いだアジア地域には、対価として膨大な量の銀が集積されたようです。

そんな銀の地位も、精製技術の発達と大銀山の発見によって生産量が増大すると希少性を失い、「金本位制」に代表されるとおり、今度は金が銀に代わって普遍価値を代表する貴金属として位置付けられるようになります。

一方プラチナは、希少性の面では金より強いにもかかわらず、18世紀まで銀と区別して認識されていなかったため、考慮されなかったようです。

以下は、地球上にある金・銀・プラチナの総量です。

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(グラフ内の数値は概算です。数値は他サイトを参考にしましたが、あくまで推定値です。時期によっても若干のズレがあります。
しかしおおまかな傾向を比較する上では問題ないと思われます。)




採掘量と埋蔵量の比率です。

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採掘済みの量は、金18万3600トン、銀100万トン以上、プラチナ4200トンとされ、プラチナの希少性が一方的に際立っています。


[需要から]
(需要は年度によって変わるためあくまで参考に過ぎません。以下の金・プラチナ需要は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」2017年3月4日を参考。銀需要はTHE WALL STREET JOURNAL 2011年1月18日を参考にしました。)

金需要のうち、工業需要は21%、宝飾品需要が52%、投資需要が27%。
銀需要のうち、工業需要は75%、宝飾品需要が20%、投資需要が5%。
プラチナ需要のうち、工業需要は61%、宝飾品需要が32%、投資需要が7%とされています。


それぞれの需要を見ていきます。




金は、銀、銅に続き金属の中で3番目に電気伝導性が高く、圧延性の高い性質を利用して一定の工業需要が求められています。
しかしながら、需要の約8割は宝飾需要と投資需要。
その希少性と実需の高さ、そして工業需要の低さから経済不況と連動して下落しにくく、経済不況時に買われ易いアセットクラスです。

銀は、あらゆる金属の中で電気伝導性が最も高く、その性質から電子機器のケーブルから回路基板まで幅広い用途に使われています。
また、酸化銀電池や銀亜鉛電池は、寿命が長く、エネルギー効率に優れるため、電池需要も高いです。
このように工業需要の高い銀は、産業資源として位置付けられます。その工業需要はなんと75%。
つまり産業と結びついているため、不況時に生産が落ちると需要も下火になり、価格が暴落する恐れが指摘できます。

また、銀は世界的なトレンドと連動して、需要が上昇する見込みが高いです。
各国は日本の原発災害から学び、総体として脱原発の路線に向かっています。
そんな風潮の中で注目を集めているのが、自然エネルギーです。

その自然エネルギーの中でも最も有望視されているのが、太陽光エネルギーです。
この太陽光発電太陽電池から電力を取り出す電極材料として銀が不可欠なのです。


またインドや中国も自国が抱える大気汚染問題の解決として、電気自動車の開発を進めており、クリーンな自然エネルギーの開発を進める姿勢を見せています。

こうした動向をふまえ、銀需要は確実に上昇に向かっていくと推測されています。



プラチナは、自動車の排気ガス浄化装置の触媒や制癌剤などの分野で活躍します。
その工業需要は61%。銀の75%と比べると見劣りしますが、需要の過半数以上を工業需要が占めています。
したがって、プラチナも経済不況が起きれば、連動して下落しやすい特徴を指摘できます。

とはいえ、地球全体での総量が極めて少なく、一部では「金以上の資産」と噂されるほどの希少性は魅力と言わざるをえません。
その実需含めて、価値の裏付けは十分でしょう。


[まとめ]
アベノミクス、中東不安(おそらく軍需バブル)が影響して株式市場は活況を呈しています。
しかし、弾けなかったバブルは史例に存在しません。
今の好況もいつか冷え込み、大量の株式が売りに出される日が来るでしょう。
バブル崩壊の開始です。
経済不況時の資金の流入先は、現物資産と決まっていますが、中でも、不況が価値の下落要因として働きにくい金が最有望株といえるでしょう。
希少性の高さだけならプラチナも有望ですが、需要の60%以上が工業需要であり、投資需要の7%と低い。したがって、プラチナは不況の影響を受けやすく直後は下振れする可能性が高いといえるでしょう。
しかしながら、生産地が南アフリカにほぼ集中しているため、経済不況によって南アフリカからの供給が停止などすれば一時的に急騰する可能性もありえます。